いまの高校生たちは、小さいころから、塾に慣れているし、お笑いライブも、新宿、渋谷などで、定期的に見られます。ありとあらゆる参考書も出ているし、ちょっと知的な話も、TVをつけると、朝までやっています。生徒として、というより、消費者として数段賢くなっているのです。そうしたことに気づかず、ありがたそうに、過去の遺物にこだわっていると、予備校はこうしたスカンをくいます。中学から高校にいたり、カリキュラムは加速度的に難化します。そのギャップに悩む生徒もいます。逆に、高校二年までに、高校の全過程を終了し、あとは受験対策の、あるいはそれ以上のハイレベルな問題に取り組むだけ、といった生徒もいます。推薦入試を中心に考え、一科目だけ受けたい、という生徒もいます。そうした状況を逸早く悟り、高校生が求めていることに迅速に対応したのが、予備校・塾なのです。
学校の成績や能力は、幼児の頃からの家庭のしつけ方しだいで、かなり左右されることは明白だ。あいさつができないのは、正しいしつけがなされていないことを天下にさらす不名誉なことだという事実が、あまりわかっていない家庭が増えている。成績が良く、人もうらやむような高校や大学に行っている子には、ちゃんと自分からあいさつできる生徒が多い。あいさつができる子どもはしつけができているので、学業の成績も良いことが多いのも当然だ。このあいさつに加えて、「家のお手伝い」も、EQを伸ばす方法の一つであることを強調しておきたい。お手伝いをさせないでIQだけ高くなっても、社会に出て役立つ能力はほとんど育たない。大企業に就職できても二、三年で窓際になる可能性が大いにある。りんごの皮をナイフでむけないような人間は、事務的な仕事をてきぱきとこなすことはできないと言っても過言ではないだろう。このように書いてくると、あいさつができれば成績が良くなると勘違いして、しつけのできていない中学生の子どもに「こんにちは」を言わせようとする親が出てくるかもしれない。これは本末転倒というべきで、残念ながら中学生にあいさつを教えてもテストの点は良くならないから、念のため。
試験などでよく耳にする話ですが、わりと難しい問題はできたのに、初歩的なやさしい問題でうっかりつまずいてしまったというケースがあります。試験では、やさしい問題から手をつけるのが鉄則ですが、一番目の問題がいちばんやさしいとはかぎりません。最初の問題でひっかかって、そこでくよくよ悩んだ末に貴重な時間をつぶしてしまい、あげくの果てに、気持ちが焦って、その後のやさしい問題にひっかかってしまったりします。あるいは、学校の授業でわからない個所にぶつかると、そこで勉強する気が失せてしまうなど、この手のつまずきにはいたるところで遭遇します。こうした難しい問題でのひっかかりで先に進めないために、本人が精神的にめげてしまうことがあります。しかも、それが悪影響をおよぼして、やさしい問題も失敗してしまうというマイナスの連鎖反応が起こると大損です。また、試験にかぎらず、仕事などでも初歩的なミスで自信を失うケースがよく見られます。ささいな失敗で意欲をなくしてしまうとしたら、ずいぶんとバカらしく、もったいない話です。もちろん精神的な落ち込みは、本人のもって生まれた性格にもよるので、なかなか直しにくい場合もありますが、一ついえることは、そうした性格の人は精神分析の世界では、一般に「自己愛」的な人と呼ばれるということです。
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